ずっと気になってた「すべてがFになる」

『すべてがFになる』に挑戦

有名なミステリー小説として森博嗣さんのすべてがFになるはずっと気になっていました。
つい最近はフジテレビでドラマ化されており、またアニメも放映されたり、マンガにもなっています。
いろいろなところで話題になっているすべてがFになるをついに読むことにしたのです。

ここでこの作品や作者についての簡単な情報を皆さんに提供しましょう。
すべてがFになるは1996年に発行された森博嗣さんのデビュー作であり、講談社のメフィスト賞の第一号として華々しくデビューしています。
実はメフィスト賞というのは、森博嗣さんを大々的にデビューさせるために作られたものです。

森博嗣さんは名古屋大学の工学部建築学科で当時助教授をしており、趣味である鉄道模型のためのお金を稼ぐためにアルバイト感覚で小説の執筆を始めました。
試しに書いてみた小説を講談社に送ったところ、好評だったため、次々と完成させた作品を編集部に送り、デビューが決まったのです。
最初は書いた順番に出版される予定だったのですが、シリーズ4作目であるすべてがFになるのプロットを編集長に伝えたところ、それは面白いと判断されて、急遽すべてがFになるがデビュー作となり、それが大きく評価されたのです。

この小説は陸の孤島に研究所があり、そこで隔離された空間の中に真賀田四季という天才科学者がいるという設定になっています。
そして、この真賀田四季と主人公である大学教授の犀川創平、その教え子である西之園萌絵を中心としてストーリーが展開していきます。

ミステリーの面白さを実感

ミステリーといえば、探偵がいて、事件が起きて、探偵が捜査をして、最終的には推理をして解決するという流れになっています。
すべてがFになるもこの流れを踏襲しているのですが、舞台が現代的であり、探偵役である犀川創平は理系の研究者であり、そもそも殺人事件なんて興味がないという設定がとても新しいです。
西之園萌絵は典型的なお嬢様タイプでありながら、頭脳明晰であり、事件に首を突っ込んでいくタイプです。

この二人が真賀田四季の研究所に行って、そこで事件が起きて、いろいろなことがあるのです。
詳しい内容についてはネタバレとなるため説明できないのですが、最後にはミステリーらしくどんでん返しがあり、鳥肌が立つような展開があなたを待っているでしょう。
最後まで休まずにどんどん読み続けることができたため、一気に読み終えました。

タイトルの付け方も絶妙であり、非常に現代的な作品だなと思わせる内容でした。
今読んでもまったく古さを感じないような作品であり、ただのミステリーとしてだけではなく、いろいろと考えさせる内容も含まれています。
多くの方におすすめしたい作品であり、カタルシスを得られるでしょう。