悪の教典とは
悪の教典はベストセラーの人気作であり貴志祐介によるサイコホラーに属している作品です。
さまざまな賞を受賞していて、いろいろなところで話題になっている作品のため、前から興味がありました。
みんながあまり話題にしなくなったころを見計らって読もうと思っていました。
この間、本屋に行ったらたまたま悪の教典が目に入ったので、そろそろ読もうと思い一念発起して購入したのです。
こちらの作品は実はサイコキラーである教師が起こした事件を中心として進んでいくストーリーとなっています。
私はサイコホラーというジャンルの小説はあまり読んだことがなかったため、とても楽しみにしていました。
上下巻でかなりボリュームのある本なのですが、私は上下とも一気に購入しました。
もしこの本が相当面白いのであれば、上下巻一気に読んでしまう自信があったからです。
本を読むスピードはその本の面白さに比例して上がっていくという特徴があります。
私はこの本の背表紙にあるあらすじを読んだだけでも、かなり期待できそうな小説だと判断しました。
本屋で買ったその日に家で悪の教典を読み始めて、一気に読み終えることができたのです。
ハマりました
この本はタイトルにもあるように悪がテーマとなっており、本当の悪の存在を知ることができます。
主人公はさまざまな問題吹き荒れている学校で教師をしており、もちろん悪役なのですが、その他の登場人物についても悪人だらけとなっています。
ほとんどが悪人の中でむしろ主人公に共感しながら読み進めてしまいました。
もちろん小説のためかなり誇張している部分はあるのですが、それでもリアルに書かれており、次の展開を楽しみにしながらページを次々とめくっていきました。
本物の悪である主人公が小物による小さな悪を潰してゆくようなストーリーとなっています。
今の日本の現状を表しているようなそんな小説となっており、どのような方が読んだとしても、何か心に響くようなものがあるでしょう。
普段は小説をあまり読まないような方であっても、この作品については面白く読むことができるでしょう。
人間の悪の部分、悪い面を全面的に押し出しているような作品となっており、いろいろな感情が引き起こされます。
単純なラブストーリーや簡単なハッピーエンドで終わるような作品を求めているような方はこちらを読まない方が良いでしょう。
まるでマンガやゲームのような展開で物語が進んでいくのは、現代的な作品だなと強く感じました。
映画化もされている作品であり、そちらもかなり良いものとなっているため、ぜひとも御覧ください。
ただし、人が無慈悲に殺されていくような展開が嫌いだという方にはあまり向いていない作品でしょう。
臭いものに蓋をすればそれで良いという考えは個人的にはまったく賛同できません。