やっと「火花」読めました!

話題のベストセラー小説

お笑い芸人が芥川賞を受賞したことで話題になった作品が火花です。
もちろん、この作品のことは名前は知っていたのですが、流行っているときにはなかなか読む気にはなれませんでした。
そこで、だんだん話題にならなくなるまで待ってから読もうと決めていました。

そして、最近になって初めてピースの又吉さんの作品である火花を読む機会ができました。
今でも本屋にいけばたくさん並んでいる姿が目に入るため、すぐに買うことができるでしょう。
出版不況のこの時代において、大ベストセラーとなった作品であり、多くの注目を集めました。

もともと、ピースの又吉さんというのは文学が好きな芸人として有名でした。
テレビで文学について語ることもたくさんあり、芸人としてよりも、そちらの活動の方が積極的に力を入れていたようにも見えました。
それがとうとう念願だった芥川賞を受賞して、これからは芸人と文学作家という二足のわらじを履いて生きていくことになるのです。

そんな又吉さんの芥川賞受賞作品である火花を読んでみたため、感想を紹介しましょう。

読んで良かったです

結論からいうと、読んで良かったと心から思える作品であり、感動しました。
お笑い芸人でもこのような小説を書くことができるのだと感心して、芥川賞を受賞するのは当然のことだとも思えました。
主人公が芸人である点は、お笑い芸人が作者であることから考えると分かりやすいなと思いました。

芸人だからこそ書くことができるような描写が随所に見られるのが特徴的でした。
芥川賞の作品と聞くと読みにくいのではないかと敬遠される方がいるかもしれませんが、実際にはとても読みやすいものとなっています。
普段はあまり小説を読まないという方であっても、楽しく読めるような作品なのです。

魅力的な人物がたくさん出てくる作品であり、すぐにのめり込むことができるでしょう。
スムーズに読むことができる作品であり、読むのにはそれほど時間はかかりません。
読後感はすっきりとしていて、この本を読んで良かったと思えるような作品です。

独特な世界観が構築されており、普段読んでいる小説とは違った感覚がありました。
最後の方では泣かせてくれるような場面があり、いろいろなことを考えさせられる作品でした。
純文学としてとても完成度が高くて、芸人の作品という先入観を完全に吹き飛ばしてくれる出来です。

話題性だけではないなと思わせるような内容となっており、興味本位で読んでみた方を納得させるだけの力を持っています。
興味のある方はぜひとも読んでみるべきであり、マルチな才能を持っている方というのはいるのだと思えるような内容です。
火花を私が読んだことについてはまったく後悔しておらず、もっと早く読むべきだったと思いました。